【愛媛・松山】副業・新人船長の挑戦!手ぶら・レクチャー・船上料理まで!?持ち込みOKの和食屋も紹介


副業が話題になるなか、海にもじわじわとその波がきています。
漁師さんが週末だけ釣り船を運営するなんてケースが多いですが、中にはサラリーマンが副業で釣り船の船長をはじめる…なんてことも!

今回はそんな副業・新人船長さんの船に実際に乗って釣りをしてみました。
「釣らせる」技術は熟練船長にはまだ敵わないかもしれませんが、異業種だからこそ顧客視点で「あったらいいな」なサービスを考えられるメリットが見えてきました。

副業船長の釣り船「海真丸」


愛媛県・松山市。空港から車で10分ほどの港に拠点を構えるのが、「海真丸(かいままる)」さんです。

こちらは企業に勤めながら、週末や一部の平日だけ船を出す“副業船長”が営む釣り船で、まだ歴は2年半ほどだそう。
もともと釣りが大好きで、お客さんとして船に乗るうち、どうしても自分で釣り船を持ちたくなって副業をスタート。

船は先輩船長さんたちから中古で譲っていただいていますが、この辺りの港では最大級で、揺れに強いのが自慢だと笑顔で話してくれました。

この道ウン十年という熟練船長たちに“釣らせる”技術ではもちろん及びませんが、「初心者さんに気軽に楽しんでもらう」ことに特化して頑張っているそうです。

旅行者に嬉しい送迎サービス

まず最初のポイントが、松山地域では珍しい「送迎サービス」
基本は松山空港⇔港を車で送ってくださいます。海真丸さんは4人から船を貸し切ることができ、その場合は“お昼出港”など飛行機の到着時間にあわせたプラン設定が可能です。
(乗り合いでも他にお客さんがいなければ相談可能。)

空港以外も松山駅など、船長の都合次第では別の場所への送迎を受け付けてくれることもあります。
お願いする場合は事前に電話で相談してみましょう。

道具やエサを用意しておいてくれる

次のポイントは、竿などの専門的な道具やエサを用意しておいてくれるところ。
松山の釣り船は「竿のレンタルはあるけれど、エサは自分で買ってきてください」という船も多いので要注意。

初めて釣りにチャレンジするときや、旅行で訪れた際、自分で容易していくのはハードルが高いので、まるっとお任せしちゃうのが楽ちんです。


その場合、持ち物としてオススメしたいのはこんな感じ。全て100均で揃います。
・薄手でピタピタのゴム手袋(濡れたり臭いが付くのを防ぐ)
・軍手(親・人指し・中指を切っておく。魚の鱗や針で手が傷つくのを防ぐ)
・ウェットティッシュ(サッと手や服を拭きたいときに)
・保冷バッグ(釣った魚を持ち歩く)

竿の使い方からレクチャー


送迎してもらい道具をレンタルしたら、いよいよ出港!
海上から見える美しい景観を楽しみましょう。

日によって釣りポイントは違いますが、この日は20分ほどで最初のポイントへ到着。


こちらが副業・新人船長さん。竿の使い方から丁寧に教えてくださいます。
この日は針と一緒にカラフルなビニールの付いた仕掛けを使用。海中でヒラヒラ舞うビニールを小魚の様に見せ、そのビニール(針)に食い付いてきた魚を釣り上げます。

釣り方は単純で、針を海底まで落とし、底をトントン叩く様に1メートルほど常に上下させます。
(場所に寄って海底が凸凹しており、針が引っ掛かってしまうので要注意。)

さっそくチャレンジ!
すると30分ほどで竿先がプルプルっと震え、糸を巻き上げてみると


大きな瞳がチャームポイントの「メバル」をGET!
生でも焼いても煮ても美味しい、大人気のお魚です。

「この辺りでは、その倍以上の大きなメバルもたくさん釣れるんで頑張りましょう!」と船長さんがテンションを上げてくれます。

その後、宣言通りにポイントを移動しながら、大きなメバルを狙っていきます。

手乗りサイズだったのでリリース

途中ではカサゴなど、他の魚も釣れました。

そしてついに…


こんな大きなメバルが釣れるポイントを発見!
「写真撮りますよ!」と私以上に嬉しそうな船長の笑顔に癒されます。

船長は某大手通信会社のフォトコンテストで優秀賞をとったこともあるらしく、写真を撮るのも大好き。
「船の前の方がキレイに撮れるよ」「もっと笑って」と、本当にカメラマンさんのようにアドバイスをしてくれます。

この日はこのポイントが本当に大当たりだったように、その後も…

釣り上げるのが重くて大変だった

ダブルで、トリプルで、次々に大きなメバルが釣れてくれました。

「これはもう食べきれない!じゅうぶん釣れたし大満足です」と言うと、「じゃあ新しく始めたいサービスがあるんですけど、体験してくれませんか?」と提案が。

釣った魚を船上で食べよう

船長がごそごそ取り出したのは、包丁・まな板・ガスコンロetc。


船上で釣りたての魚を料理したら、お客さんが喜んでくれるんじゃないかと、新サービスに検討してるんです。」
そう言って、慣れた手付きで魚の調理を始めました。

フライパンでグツグツ。船上レストラン

実は船長、以前は大型船で調理担当の仕事をしていたらしく、船上での調理はお手のもの。
あっという間に「釣りたてメバルの味噌汁」を作ってくれました。


玉ねぎやネギもたっぷり入っていて、彩りもキレイ。
自分が釣った魚を青空の下、しかも船上で食べられるなんて最高に贅沢です。

こちらのサービスはまだ準備中ですが、今年(2019年)の夏に向けて始動したいとのこと。
興味がある方は予約の際に、直接聞いてみてください。

美味しい味噌汁で一息ついたら、最後にもう少しだけ釣りを。


イシモチなど新たな魚種が釣れました。

船長としては新人…とのことでしたが、釣り自体もじゅうぶん楽しめましたし、異業種ならではな「お客さんが喜んでくれるサービス」を考えている良い船でした。

初心者さんで「とにかく気軽に、楽しく釣りがしてみたい」という方にオススメです。

釣った魚を料理してくれる「四国三郎よしの川」


釣った魚と訪れたのは大街道駅(松山駅前駅から電車で10分強)から徒歩3分の和食屋「四国三郎よしの川」さん。

こちらは釣り好きの店長やスタッフさんがいらっしゃり、「釣った魚で大宴会!」コースがあります。
4名までで1人1,500円、5名以上で1人1,000円。4〜5品を目安に料理してくださいます。

基本は宴会スタートの2時間前までに魚を持ち込みます。
持ち込んだ後の時間の潰し方としては、なんと電車で15分ほどに道後温泉があるので、贅沢な日帰り入浴を楽しんできてはいかがでしょう。

カウンターの他、お座敷もある

時間になったら、よしの川さんに再訪。
釣った魚の宴会を楽しみましょう♪

メバルのお造り


まず出てきたのはメバルのお造り。
釣りたてだけあって、身がツヤツヤと澄んだ色をしています。


お箸で持ち上げると、身が曲がらないほどピン!としたハリが。
口へ運んで噛んでみると、押し返すような弾力を感じます。そして同時に釣りたてと思えないほどの、しっかりした旨味が。


他の地域よりもハリと味が強い気がしました。


ふと目をやると、調理場の真ん中に大きなイケス。そして中には大量のメバルが。

「松山のメバルって美味しいですね!」とスタッフさんに声をかけると、「そうでしょ!イケスのメバルも全部この辺りで自分が釣ってきた子たちなんで美味しいですよ〜」と。

全部だなんてすごい!よしの川さんに来れば、釣りをする暇がなくても、同じ美味しさが味わえます。

メバルの煮付け


続いては煮付け。
釣りたてでほろほろ身離れの良い身は、味も抜群♪甘じょっぱいタレと、メバル自体の旨味が融合して、口中に美味しいがひろがります。

白飯でもお酒でも、エンドレスで進んでしまうこと間違いありません。

イシモチのフライ


これまでにイシモチは何度も釣ったことがありましたが、お刺身や塩焼きでしか食べたことがありませんでした。
そんな自分を後悔したのがこのフライ!

フライトいえばアジフライ!と思っていましたが、釣りたてイシモチのフライが驚くほど美味しい


アジは“ふわっふわ”なのですが、イシモチは“ふわトロットロ”な食感。
熱いうちに食べると、トロけるような食感と、まさに滲み出す旨味を楽しめます。
大きなイシモチでしたが、美味しい〜!と一瞬で食べてしまいました。

本当は更に1〜2品出るのですが、私が「食べきれないかな」と弱気に3匹しか持ち込まなかったため、今回のお料理はこれでストップ。
(実際、大きいサイズの3匹を持ってきたのでお腹はいっぱいになった。)

よしの川さんの実力はこんなものではないようなので、持ち込む方は事前に電話でじゅうぶんな匹数など相談した方が良さそうです。

しかし、このお料理で1人1,000〜1,500円は格安!お邪魔する際はお酒や他のお料理など、感謝の気持ちを込めて追加注文するようにしましょう。

さいごに

今回は愛媛県・松山市で「副業・新人船長の釣り船&釣った魚を調理してくれる和食屋」を体験してきました。

釣り船は特殊な業界ですが、副業などで新しいプレイヤーが入っていくと、新たなサービスなどが生まれて面白くなりそうです。

松山にお越しの際はぜひ副業船長の船に乗って、釣りたての魚はよしの川さんでお腹いっぱいただいてみてください。

本プランの概要

<お勧めの時期>
年中
<本プランでお世話になったお店>
・釣り船:海真丸
・和食屋:四国三郎よしの川
<本プラン全体の予算目安>
・釣り船:約12,000円(竿などレンタル、エサ代を含む。学生・女性は1,000円割引あり)
・飲食店:4名までで1人1,500円、5名以上で1人1,000円。4〜5品が目安
※料金などは変更する可能性があるので、予約時に確認してください。
※繁忙期などは釣った魚の料理を受入れられない可能性があります。必ず事前に電話で確認してください。
<本プランのスケジュール目安>
※時間は要相談となります。下記は1つの目安としてご覧ください。
6:30  駅に集合。送迎していただく。
7:00  出港
7:20  レクチャーしてもらい、釣りスタート(各自のペースで休憩などしながら)
14:00 釣り終了
14:30 帰港
15:30 よしの川に釣った魚を届ける
17:00以降 よしの川に再訪し、釣った魚で夕飯
※釣り船の時間は要相談です。電話で事前に相談してください。
※混雑時は時間が前後する可能性があります。
<オススメの持ち物>
・100円均一で軍手やガーデニンググローブを買っていくと、魚や針で手を傷つけるのを防げます。親指、人差し指、中指を第一関節くらいまで切り取ると細かい作業がしやすい。更に手にフィットする薄手の手袋を中にすると、ニオイがつくのも防げます。
・100円均一で先の長いペンチなどを買っていくと、魚が針を飲み込んでしまったときなどに外しやすいです。
・★酔い止めは普段酔いにくい人も必ず飲むようにしましょう。アネロンが特にオススメです。
・タオルがあると、魚をつかんだり、汚れを拭いたりするのに便利です。貸してくれる釣り船屋さんもあるので、予約の際に確認するのがオススメです。
・★船の上で食べ物、飲み物の販売はありません。船に乗っている時間を計算し、予め購入していきましょう。
<その他>
・本プランは必ず魚が釣れることを保証するものではありません。自然が相手であることをご承知下さい。