【愛媛・今治】手ぶらの初心者さん歓迎!釣り船&釣った魚を料理してくれる和食屋


愛媛県・今治といえば“今治タオル”の他、日本有数のサイクリングロード“しまなみ海道”が大人気の土地です。

海道が人気ということは、当然海があって「海産物」も豊富ということ。
そこで前回の記事では「5,100円で1泊2食。自分で釣った魚でごちそうを作ってくれるコスパ◎の宿」をご紹介しました。

しかし記事を読んでくださる方の中には“日帰り”を希望される方もいるだろう…ということで、今回は「釣った魚を料理してくれる和食屋」について書いていきます。

手ぶら・初心者さん歓迎の釣り船「心彩丸」

集合時間になると船が港まで迎えにきてくれる

今回お世話になったのは今治港を拠点とする「心彩丸(みいろまる)」さん。

釣り方を実践しながら教えてくれる

詳細は前回の記事に書いたので概要だけ書いていきますが、「専門的な道具・エサなどはレンタルOK」「初心者さんに優しく竿の使い方からレクチャーしてくれる」子供も大人も気軽に釣りを楽しめる船でした。

ターゲットとする魚も、とにかく釣りやすいアジ・サバなどの小物から、真鯛・ハタなどの高級魚まで。
事前に電話で相談すれば要望に沿った釣りを提案していただけます。

私がお邪魔したときは、船釣りが初めてという2人組と一緒になり、アジ・サバを狙って海へ出ました。

オモリと針&飾りのビニール

今治のアジ・サバ釣りは“エサを付けなくていい”、針と一緒に小魚に見せかけたビニールを使う方法で、釣れた魚を外す以外は手が汚れる心配もありません。

美味しそうな鯵を両手に、大満足の私

そんな気軽な釣りでも、豊富な海の資源のおかげで、港からわずか5分ほどの場所で脂のしっかりのったアジ・サバを次々釣ることができます。

またこの日は船長のご好意で、アジ・サバをひとしきり釣ったあとに高級魚を狙いに沖まで足をのばしました。

キジハタ(アコウ)授与式

結果、私は高級魚を釣ることはできなかったのですが、同乗していた他の釣り船の船長さん(心彩丸の師匠、大盛丸の船長)が釣ったキジハタなどをお裾分けしていただきました。

本当に海の男達は、一見強面そうにみえるのですが実は優しくてチャーミングな方揃い。

海に出た時は勇気をもって、どんどん話しかけてみてください。
最初は声の大きさや言葉遣いにビックリすることもあるかもしれませんが、それは海上で一瞬で危険を知らせられるようにクセがついているだけ。
慣れてくると、その奥にある魅力に虜になってしまいます♪

こうして自分で釣った&お裾分けしていただいた魚を持って、料理してくれる和食屋さんへ移動します。

釣った魚を料理してくれる「たけざき」


港から徒歩で10分強、今治駅からも10分強ほどの位置にあるのが、釣った魚を料理してくださる和食屋「たけざき」さんです。


地の食材を出してくれる、地元の方にも観光客にも人気のお店で、心彩丸の船長も釣った魚を持ち込むなど親しまれているそうです。


店内にはカウンターと、半個室になった掘りごたつテーブルが。
掘りごたつの席には壁側に水槽が埋め込まれていました。

お店のオープンは17:00ですが、オープン後は混み合って魚の調理が難しくなるので、なるべく早めに魚だけ届けにいくのがオススメ。
その際に食べにくる時間を相談し、再訪しましょう。

喜助の湯の公式HPより転載。リラックススペース「穴蔵」

待ち時間の過ごし方ですが、オススメは船長に教えてもらった日帰り温泉「喜助の湯」。天然温泉のほか、サウナやカフェや1万冊もの漫画・雑誌が読み放題で、観光客にも大人気だそう。
あっという間に料理完成の時間が来てしまいそうです。

時間がきたら再び「たけざき」さんへ。
掘りごたつの席へ通していただくと、さっそく美味しそうな料理たちが出てきました。

お刺身の盛り合わせ


自分で釣ったアジ・サバ、そして他のお客さんにもらったフグ(実は同乗したお客さんにフグもお裾分けいただきました。)が瑞々しく光っています。

まずはサバから。控えめにお醤油をつけると、たっぷりの脂が醤油に溶け出していくのが見えました。
そしてひと口…。


ふわわわ〜!脂と甘みがすごい!

弾力がありつつも噛むほどにジュワッと身がほどるよう。
臭みはまったくなく、濃厚なのに爽やかな香り・旨味が口いっぱいにひろがります。


アジも脂がたっぷり!サバに比べると身がしっかりしています。


フグは淡白ですが上品な旨味が。ポン酢と薬味がよく合います。

フグの唐揚げ


続いてはフグの唐揚げ。
下味と脂の染みた衣が、上品なフグの旨味を底上げしてくれます。
ほろほろほどけるような身の繊維を噛み締めると、旨味が次々に沸いてきます。

アジフライ


やはり忘れちゃいけない、釣りたてアジのフライ。
お刺身や焼きも大好きですが、釣りたてでしか味わえない“ふわっふわ・ジューシー”な食感と旨味汁の洪水は誰もが虜になってしまいます。
これは身が活きていて、水分が詰まっているからこそ。
釣り人の特権をぜひ味わってください。

アコウめし


「愛媛といえば鯛めし!」と思っていましたが、船長が言うには鯛めしと並んで地元で人気なのが“アコウめし(キジハタめし)”なんだそう。

ちょうど船長の師匠が釣ってくれたアコウがあったので、オーダーしちゃいました。

人参やごぼうなど野菜のささがきが混ざったご飯と共に、アコウの身がたくさん上にのせて炊かれています。
表面にはアコウから滲み出したと思われるエキスが熱で固まっています。


この身とエキスを躊躇わずにしゃもじでワシワシかき混ぜます。
そして全体が均一に混ざったところで、お椀によそってパクリ。

よけいな調味料はうっすら程度で、アコウの上品な甘み・旨味が全体に沁み渡っているのが分かります。
これは贅沢!〆にぴったり。

アコウの吸い物


さらにアコウのアラで出汁をとったお吸い物。こちらもアコウの旨味がしっかり出ていて絶品。
アコウめしとの相性も、もちろんバッチリです。

お腹いっぱいに「自分で釣ったオンリーワンの料理」をいただけて大満足。
その地域ならではな食べ方を知れたのも楽しかったです。

さいごに

今回は愛媛県・今治で「初心者県芸の釣り船&釣った魚を料理してくれる和食屋」を体験してきました。

海に囲まれた日本は各地で美味しい魚を釣って、いただくことができます。
もちろん飲食店で料理になったものをいただくのも良いですが、余裕があるときには「自分で釣る」から始めてみるのもオススメです。

おいしい料理だけでなく、地域のいろいろな情報や魅力的な人を知るキッカケになるかもしれません。

本プランの概要

<お勧めの時期>
年中
<本プランでお世話になったお店>
・釣り船:心彩丸
・宿&ご飯: