初心者・手ぶら大歓迎!【東京・葛西】で船釣り&釣った魚を料理してくれるお店


東京に住んでいるけど、思い切り自然遊びがしたい!そんな方に実はオススメなのが「釣り」

最近テレビでも「東京湾で○○を釣る!」なんて企画を見ますが、一般の方も気軽に釣りにチャレンジできる船がたくさんあるのです。

そのなかで今回ご紹介するのは江戸川区・葛西にある釣り船。
交通の便が良く、しかもレンタル品&レクチャーが充実しているから、初心者さんも安心です。

そして「釣った魚をどうしよう?」なんて悩まなくてもいいように、西葛西駅からすぐにある“釣った魚を料理してくれるお店”も取材してきました。

お友達と、ご家族と、職場の仲間と…。ぜひ気軽で美味しい釣りを楽しんでみてください♪

葛西の初心者歓迎釣り船「須原屋」


訪れたのは東西線の葛西駅。今回お世話になる「須原屋(すはらや)」さんは、予約時にお願いすれば葛西駅まで車で送迎してくださいます。


車に乗って約5分で須原屋さんに到着。まずは受付を済ませます。
竿やクーラーボックスなどのレンタルもこちらで一緒にお願いします。


受付横には長靴が置いてあり、こちらは0円でレンタルOK。船は床に海水が流れることがあるので、長靴でない場合は借りた方がいいです。(数に限りがあります。)


準備ができたらお店の先にある船着き場へ向かいます。
こちらの河川に船が停まっていて、そのまま海へ出られるのです。


船に乗ったら、さっそくレクチャー
エサの付け方や竿の使い方など、実際にやってみせながら説明してくださいます。

エサは赤く染めたイカの切り身

本番でも困ったら船長やスタッフさんにどんどん相談しましょう。
須原屋さんは初心者のお客さんが多いので、サポートも慣れていらっしゃいます

レクチャーが終わったらいよいよ出港。


今回のターゲットは“鯵(あじ)”なのですが、スポットまで50分ほどかかるらしく、船室で休憩。
こちらは冷暖房が付いており、寒い日でしたが中はぬくぬくでした。
(酔いやすい方は外にいる方が良いかも。)


一眠りして、目が覚めたら横浜近くに。
幻想的な朝焼けをみながら、釣りスタートです。

東京湾で鯵を釣ろう!

最初の10分ほどは何の異変もなし。
周りの常連さんはポツポツと鯵を釣っています。

あれれ〜と思っていたら、私の竿先がかすかにぶるぶるっ。
糸を巻いてみると…


手のひらサイズの小さなイシモチ
さすがにかわいそうなので、すぐにリリースしました。

なかなか釣れないでいると、船長さんが釣れているお客さんの様子を見ながら釣り方のアドバイスをしてくれます。

「糸を海底まで垂らしたら、竿のハンドル(リール)を4回巻いて、竿を上下に振ってみて。」

言われた通りに、糸を巻き巻き。そしてよいしょ!と竿を振ると…


竿先が先ほどよりあきらかにブルブルッと震えました。
そーっと糸を巻いて行くと…


きたー!本命の鯵。
艶つやピチピチで美味しそうです♪

船長に御礼を言って、同じように糸を垂らします。

すると、竿先がブルブルっどころがグイグイっと引き込まれ…!
慌てながらもゆっくり糸を巻いていくと、


先ほどの2,3倍ありそうな大きな鯵が釣れました。

それを見た隣の常連さん、「お嬢ちゃんやったね!これ食べな。」と、がんばったご褒美にのど飴をくださいました。


こういう温かいやり取りが嬉しい♡

飴を食べてさらにヤル気UPした私。
その後も、


大きな鯵に、


鯵がダブル。


どんどん鯵を釣り上げて、気付けば足元のバケツは鯵でいっぱい。

知人にお裾分けする分もしっかり釣って、大満足です。
するとここで「大きい鯵を狙いに、場所を移動しまーす」と船長。

10分ほど船を走らせて、改めて釣りスタートです。
ここは数こそ少ないものの、当たればデカい!というオススメスポットとのこと。

さっそく糸を垂らしましたが、最初は全然釣れません。
前のスポットの方が良かったのでは…なんて思ったとき、突然私の竿が水中にズンッと持って行かれそうに。

「それ、大きいよ!」と声をかけられ、緊張しながら慎重に糸を巻いて行きます。
巻いている間も、何度も竿がグイッグイグイッ!と水中に引っ張られ、糸が切れてしまわないか冷やひや。

そうして釣り上げたのが、


こちらの巨大鯵!
これには船長も周りの常連さんたちも「すごい!」「よくやった!」とべた褒めしてくださいました。

引きもすごかったし、手で持ってもずしんと重たい。
この1匹が釣れたのは本当に嬉しかったです。
船長、場所を移動してくれてありがとう!

その後も大きな鯵を10匹ほど釣り上げ、釣り時間が終了。
大満足で船着き場へ戻りました。

ここでクーラーボックスをお店に返し、持ってきていた保冷バッグへ魚を移します。
既にやりきった感がありますが、ここから第2のお楽しみ♪
“釣った魚を料理してくれるお店”へ向かいます。

西葛西で釣った魚を料理してくれる「あばら大根」


送迎してもらった葛西駅から電車で一駅の西葛西駅。
ここから徒歩3分ほどにあるのが、魚介料理を得意とされる「あばら大根」さんです。

お店は17:00からですが、開店するとバタバタなので先に魚だけ届けにいくのがオススメ。
この日も15:00頃に魚を預け、その後近くで休憩してから(徒歩15分くらいに「仲の湯」という銭湯などもあります。)、再度お店へ向かいました。


お店はカウンター、テーブル、オープンテラス(冬は外と遮断して暖房が入るので暖かい)など、さまざまな席があります。


私はカウンターへ。席につくとスタッフさんがメニュー紹介をしてくれます。
ペンを使って強調のマークなどを書きながらオススメを教えてくれるのが楽しい。

この日は1人で釣った魚のフルコースだったので追加注文できませんでしたが、友人たちと来た際はぜひ食べてみたいです。


カウンターからはオープンキッチンを覗くことができます。
すると私の釣った鯵らしきさかなを調理する姿が!

ワクワク待っていると、お料理の数々が出てきました。

鯵のつみれ汁


「最初はお刺身…が多いですが、寒かったと思うので温かいものからいきましょう!」
そう言って出してくださったのは、鯵のつみれ汁。
柚子の爽やかで優しい香りにふわりと包み込まれます。

まずはスープをひと口。
鯵の骨も使ったという出汁はしっかりとコクがあるのに優しくて、体も心も温まるよう。


そしてつみれ。これが驚くほど滑らかでした!
ゴツゴツ感がなく、骨などを丁寧に取り除いて漉(こ)してくれたのがわかります。
噛み締めるたびに、鯵の旨味と染み込んだ出汁がジュワジュワと湧き出てきます。

鯵の刺身・なめろう・骨センベイ


次は鯵の姿造りとなめろう、骨センベイが一皿に。


刺身は分厚く、箸で持ち上げるだけでモッチリぷりっぷりな感触が伝わります。
ひと口で食べるには大きいくらいですが、えいやっ!と口へ。


軽く跳ね返すようなぷりんぷりんの身をモギュッと噛み締めると、上品な脂と甘みが口いっぱいにひろがります。


なめろうは軽く固形を残しながらも、ねっとりするくらいに叩いてあります。
丁度よい味噌の塩味が、鯵の旨味をより引き出して濃厚です。


骨センベイは太めの骨を使っているのに、簡単に歯で噛み砕けるざくざく感。
じっくり揚げてくれたおかげで食べやすく、油と骨の旨味が混じってジューシーです。

アジフライ


ここで“待ってました!”のアジフライ。
釣りたての魚は身が活きており、水分もたっぷり含んでいるため、火を通すと膨らみます。
そしてフライは衣で表面をコーティングしているため、水分が外に逃げ切れずに中に残り、驚きのふわっふわ&ジューシーを味わえます。


見てください、この分厚さ!箸で持っていますが、正直、重いです。

まずはシンプルにお塩だけでバクリッ。
ふわ〜!サクサク・ふわっふわ・ジューシー。これこれ!と叫びたい。


そしてあばら大根さんが面白いのが、フライに添えてあるタルタルソース。
なんとお客さんが自分で仕上げるタルタル…ということで、白いソースの中に温泉卵が入っています。

このソース自体には卵が入っていないので、自分で卵をかき混ぜるのです。
この完成したタルタルが本当においしい!
まったくクドさがなくて、さっぱりしたミルキーさと、半熟な黄身の濃厚さがクセになります。


このタルタルをたっぷりアジフライに乗せて食べるのが、また最高!
サクサク・ふわっふわ・ジューシーに、ミルキー・プリプリ・濃厚など、たくさんの食感や味わいで厚みが増しました。

ゴマ鯵の出し茶漬け


ここまでで既にお腹が膨れましたが、〆に出てきた出し茶漬けの香りを嗅いだら、また食欲が…!

こちらは最初にでてきたつみれ汁の出汁を使った一品。
ゴマサバのように、醤油・みりん・胡麻などで濃厚に味付けしたゴマ鯵のお刺身が白飯にのっており、お好みで薬味や出汁をかけていただきます。


この出汁を回しかける時間、幸せを感じるのは私だけでしょうか。

さっそくパクリ。


は〜!幸せ♡

ゴマ鯵が出汁と混ざって、しっかりした味なのに優しい。
熱を加えて半生になっても、新鮮な鯵からはまったく生臭さもなく、シンプルに旨味と上品な脂だけを味わうことができます。

白飯がどんどん進み、最後の一粒まで幸せに完食できました。


こちらがイケメン店長のいっしーさん。
釣った魚を、種類や時期、客層によって様々なお料理にしてくださいます。

「冬だと、白身だったらしぇぶしゃぶなんかも良いですよね!」と、リピートしたくなる誘惑をしてくださいます。

いっしーさんをはじめ、スタッフさんも皆さん笑顔でキビキビ働いていらっしゃり、とても良いお店でした。

ちなみに魚を持ち込む際は、全日までに電話で予約しましょう。(予約がいっぱいの際は受け付けていただけないこともあります。)
予約時には何を狙いに行くのか、何時頃にお店へ行けるかなどを伝えましょう。

さいごに

今回は「葛西で釣って食べるプラン」を体験してきました。

交通の便もいいですし、船も飲食店も親切でオススメです!
外遊び・自然遊びがしたくなったら、ぜひチャレンジしてみてください。

本プランの概要

<お勧めの時期>
年中
<本プランでお世話になったお店>
・釣り船:須原屋
・食事:あばら大根
<本プラン全体の予算目安>
・釣り船:約11,000円(女性・子供は約3,000円引き。各種レンタル代やエサ代など含む。)
・魚の調理代:魚種、量、品数などで異なる。今回は約1,500円。
※料金などは変更する可能性があるので、予約時に確認してください。
<本プランのスケジュール目安>
6:30 葛西駅に集合
6:35 釣り船へ移動し、受付
6:45 レクチャー
7:00 出港
7:50 釣りスタート(各自のペースで休憩などしながら)
13:30 釣り終了
14:30 帰港
15:00 飲食店へ移動し、魚を預ける
いったん休憩
17:00 飲食店で釣った魚を料理してもらって食べる
<オススメの持ち物>
・100円均一で軍手やガーデニンググローブを買っていくと、魚や針で手を傷つけるのを防げます。親指、人差し指、中指を第一関節くらいまで切り取ると細かい作業がしやすい。更に手にフィットする薄手の手袋を中にすると、ニオイがつくのも防げます。
・100円均一で先の長いペンチなどを買っていくと、魚が針を飲み込んでしまったときなどに外しやすいです。
・★酔い止めは普段酔いにくい人も必ず飲むようにしましょう。アネロンが特にオススメです。
・タオルがあると、魚をつかんだり、汚れを拭いたりするのに便利です。貸してくれる釣り船屋さんもあるので、予約の際に確認するのがオススメです。
・★船の上で食べ物、飲み物の販売はありません。船に乗っている時間を計算し、予め購入していきましょう。
<その他>
・本プランは必ず魚が釣れることを保証するものではありません。自然が相手であることをご承知下さい。