釣り立て甘鯛を丸揚げにすると、もはや「トロける」という発見!茅ヶ崎ビーチへ手ぶらでGO!


海水浴やサーフィンで人気の茅ヶ崎
実はそのビーチに高級魚「甘鯛(アマダイ)」を手ぶらの初心者に釣らせてくれるお店があると聞いて、さっそくチャレンジしてきました。

高級魚につき、普段はお腹いっぱいに食べるのが難しい甘鯛。
釣れたらお刺身にして、一部は皮を炙って、他にどんなお料理が合うんだろう〜…!と妄想が膨らみます。
そんな妄想を叶えるため、今回も釣った魚を持込めるお店も予約して挑みました。

親切すぎる釣り船屋さん発見

今回お邪魔したのは茅ヶ崎ビーチの釣り船屋「一俊丸」さん。
駅から歩くと20分以上でちょっと大変…と思ったら、事前にお願いすれば駅のロータリーまで迎えに来てくれるそう。

人数に合わせてボックス車などいろいろあり、スタッフさんが「おはようございます!」と爽やかに迎えてくれます。

サービスの充実度、これまででNo.1!

到着して驚いたのが、その綺麗さとホスピタリティ溢れるサービスの数々。

女将さんの女性視点が活かされている

天井が高く海辺のペンションのような店内。
電子レンジウォーターサーバーなど設備が充実していて、コーヒーも飲み放題
寒い時期には「あたたかサービス」として、カップラーメンにホッカイロも無料とのこと。これは凄い。

壁にはこんな張り紙も。

3人以上のお子さん、もしくは0〜3歳のお子さんがいるパパは2,000円引き
女性はもともと割引だけど、更なるママ割りもつくってほしい(笑)


女性用の更衣室も準備されていて安心です。

レジは釣り船屋さんには珍しいクレジットカード対応。しかもタブレット管理。これはすごい!

いつも通り「全てレンタル」「レクチャーもしてほしい」旨を伝えると、ちゃきちゃきした女将さんが素早く準備してくれます。

一俊丸では女性用にかわいいウェアも用意されていて、予約時にお願いすると、なんと無料で貸して下さいます。

かわいくて暖かいウェア

数は多くないらしいので、予約必須!もちろん長靴も借りられます

今回は船代が男性は9,500円、女性・子供(中学生まで)は割引の7,500円。それに竿のレンタルが500円、仕掛け(ターゲットの魚に適した針や糸などの部品がセットされたもの)が400円。ウェアや長靴などは全て無料!私の場合で8,400円でした。

船へ移動して出港!

通り道に露天が…気になる!

準備ができたら船へ移動。建物から2,3分の位置に船が待機しているのですが、本当にビーチの真横。

サーフィンや散歩を楽しむ人たちが見えます。

船に乗り込むと、さっそく船のスタッフさんがレクチャーに。

竿の使い方からエサの付け方、釣り方を丁寧に教えてくれました。

レンタルした竿と仕掛けやエサ

甘鯛は海底にいるので、エサ(小さなえび)を海底近くでふわふわ漂わせるのが基本。たまに竿を持ち上げて、海底でエサがふわっと踊るように演出します。


少しすると出港。お天気がよく富士山が綺麗

初心者女子にお勧め!3種の神器

この日も手ぶらですが、100均で購入した手袋、ペンチ、ウェットティッシュだけは持参しました。この3つがあると手を傷つけずに清潔さも保てて便利。

いよいよ釣りスタート!

15分ほどで甘鯛が釣れるポイントに到着。

吸い込まれそうな青空と海

さっそく釣りを開始します。
慣れるまではスタッフさんが傍でアドバイスしてくれたので安心でした。

そして30分ほど…隣のお兄さんの竿に異変!ぐぐぐっと竿先が海に引き込まれます。

さっそく甘鯛!?と私まで興奮して見ていると・・・

隣で見ているだけで怖い

にょきっと現れたのは、なんとウミヘビ!

シャーッと怖い顔でお兄さんを威嚇。危ないので糸ごと切ってリリースしていました。
「小骨が多いから食べられないんだよ〜」とあくまで冷静なお兄さん。すごい。

甘鯛はじめ、ゲストもたくさん

そんなドタバタもありつつ釣りを続けていると、「甘鯛だ!」「釣れたよ〜」という声が周りから聞こえはじめ…。

私も開始1時間、やっと竿にグググッという感触が!

巻き上げてみると、

これは!!

後ろの知らないおじさんも嬉しそう(笑)

見事に本命の甘鯛を釣り上げました。サイズもなかなか!

目がくりくりで、なんだかキャラクターのようです。

目も口もぷっくりして可愛い

「鯛」という文字が入っていますが、実は鯛とは関係なく「スズキ」の仲間だそう。ずっと鯛の仲間だと思っていました。。


その後も釣りを続けると、立て続けにカレイがHIT

更に、甘鯛以上にキャラクターにしか見えない赤ボラという魚も。

アニメのキャラクターにいそう

お隣のお兄さんいわく、甘鯛よりも美味しいと言われており、エビに似た風味があるそう。

そして手のひらサイズのかわいらしいヒラメ

大きくなってから会いたかった…!

リリースしてあげようと思いましたが、既にだいぶ弱っており、リリースするより食べてあげた方がいいと言われて持ち帰ることに。


ラストにもう1匹甘鯛を釣り上げて、大満足の結果となりました。

私たちの船の横でぷかぷか浮かんでいたカモメ。

最後におすそわけの魚を投げてもらって、こちらも満足そう。

港に戻るとお店の目の前でおうどんのサービスが。

小腹を埋めるのにちょうどいいサイズ

お願いしてから一杯ずつ出汁を注いでくれます。

帰り支度をしたら、またスタッフさんが茅ヶ崎駅まで送り届けてくれます

ここから隣の辻堂駅へ向かい、そこからバス1駅の飲食店へ。
一俊丸さんから車なら10分程なので、車やタクシーで移動するのもお勧めです。

釣った甘鯛で特別コース!


釣り立ての甘鯛を持ってお邪魔したのは「漁や(りょうや)」さん。

ご主人は大の釣り好きで、なんと「釣った魚を料理するために飲食店をはじめた」という強者です。

見ているだけで楽しい&勉強になる

店内には魚の写真とメニューが所狭しと並んでおり、釣りをしない方もいつでも新鮮で美味しい魚料理が食べられます

釣った甘鯛を預けてお料理していただく間にも、常連さんが何組も来てはこんな会話をしていきます。
「アジが釣れすぎちゃって、後で届けに来てもいい?お客さんに食べさせてあげて!」
「今日は釣り行ってないんだけど、何かいいの入ってる?奥さんと食べにこようかって話しててさ。」

釣った魚をもらう、料理する、食べさせる…というのが当たり前のお店のようです。素敵!

私のように手ぶらで釣りにきて、毎回「漁や」さんに持込む女性客もいるらしく。女性たちがあまり釣れなかったときは、他の常連さんの魚を出してあげる…なんてこともあったそうです。

そんな話を伺いながら、まずはお通しにイワシの生姜煮とハイボール。

つまみながら待っていると、さっそく出ました!!

甘鯛とカレイのお造り


甘鯛は皮を剥いだお刺身と、皮をそのままに炙った2種類。
剥いだ皮も別で湯引きにし、ポン酢で漬けて出してくれました。

まずは皮を剥いだお刺身から。

ぷりっぷりの弾力に上品で淡白な甘さが口いっぱいに広がります。
後味はさっぱりしていて、いくらでも食べられそう。

次に皮を炙ったお刺身を。

こちらは皮があるぶん噛みごたえが。
身と皮の間の旨味成分が残っていて、噛むほどにじゅわっと甘みが出て来てまた美味しい。

顔がニヤけて仕方ない味わい

船長が「刺身の炙りが1番だ」と仰っていたのですが、確かに私も皮付きの炙りの方が好きです。
日本酒と一緒に、いくらでも食べられそう

そして皮の湯引き。

こちらは、ぷりんっとした歯ごたえが楽しく、濃厚な風味がありました。ポン酢でさっぱりも美味しいし、あえて塩焼きにしてお酒とちょびちょびいただくのも良さそう。

次はカレイのお造り

こちらはたっぷりの薬味ネギと紅葉おろしを添えて。
甘鯛よりしっかりした歯触りに、見た目よりも旨味が濃くて驚きました。
薬味とポン酢がよくあって、一瞬で食べ切ってしまいます。

次に運ばれて来たのは、

カレイの塩焼き


カレイはこの独特な薄皮が好きです。他の魚のようにさくっと切れない、変な表現ですが薄いゴム膜のようにまとわりつく皮。

身は淡白ですが、この皮に独特の旨味がり、そこにうっすら撒かれた塩が絡んでいくらでも食べられそう。

そしてラストは、

丸揚げ盛り

店主の遊び心がたっぷり

驚くのが一匹まるまる揚げられた甘鯛
小ぶりにしても甘鯛を丸ごと揚げるなんて贅沢、聞いたこともありませんでした。

そこに縦半分に切られた赤ボラと、かわいらしいヒラメもカラッと揚げられて、アートのように飾られています。

食べるのがもったいない気がしますが、せっかくなので熱々をいただきます。

甘鯛は箸で持つのが大変な重量感だったので、両手でもってパクリ。

その瞬間、ほんっとうに驚きました!!
これまで釣り立ての魚の「ふわっふわ」な感触には何度も感動してきましたが、甘鯛は丸揚げにすると、

もはや「トロけます」!!

ふわふわを通り越して、その先の柔らかさ滑らかさ「トロける」という次元
衣が無かったら、これは本当に歯が要りません。

さくっと次の瞬間、じゅわわわわ〜っと旨味がダイレクトに溶け出して口中に溢れます。
しかもお刺身でいただいたときよりも甘い
感動して一気にむしゃむしゃ食べ尽くしてしまいました。

そして赤ボラ

こちらは船で隣になったお兄さんが行った通り、まるでエビのような味わい
エビを殻ごと食べたときのような香ばしさと濃厚さ。それにエビの身をもっと大きくしてふわっとさせた感触で確かに美味しい!

最後はヒラメ
これまでにヒラメは何度が釣ってきましたが、まさか頭からまるまるいただく日がくるとは思っていませんでした。
パクッとひと口。頭からいただいてみると…

おいしい!

味がすごく濃いです。ヒラメは比較的たんぱくなイメージを持っていましたが、頭や骨まで丸ごと食べると濃厚で、これまでと違う美味しさがあることを知りました。

ぜひ体験してほしい感動

予約の電話で「なんでも即興で料理するから任せて!」とお話いただいていましたが、本当にその通り。
素早く美味しいコースに仕上げていただき、大満足です。

しかもお会計は1人3,000円以下!今回はお酒を一杯しかいただいていないにしても、安すぎます。
「材料はお客さんが持って来てくれたからね〜」とにこにこ仰いますが、こんなに美味しいコースにして下さって、この値段…。

本当に魚が好きだから、釣り人に喜んでほしいという想いがあるからできるんだなと感動しました。

こちらはご夫妻2人で切り盛りされているので、お魚の持ち込みは最大で8名までだそうです。
お願いするときは余裕をもってお電話で予約することをお勧めします。

今回は甘鯛のお刺身を楽しみに釣りに行き、そのお刺身もとても美味しかったですが、何より丸揚げにすると「トロける美味しさ」という新発見に感動しました。

あまり大きい身だと丸上げが難しいと思うので、次回甘鯛を釣りにいくときは、小物がかかることを期待してしまいそうです。

海水浴やサーフィン以外の、茅ヶ崎ビーチでの新たな遊び方。ぜひ体験してみてください!

本プランの概要

<お勧めの時期>
秋〜初春
<お世話になったお店>
・釣り船屋 一俊丸
・飲食店 漁や
<全体の予算目安>
約11,500円(男性は約13,500円)
・乗船、竿などレンタル、仕掛け、エサで8,400円(男性は10,400円)
・調理と酒代で約3,000円(調理代についてはお電話で相談してください)
※船の料金などは変更する可能性があるので、予約時に確認してください。
※飲食店での支払いは持込んだ魚の量や種類、ドリンクの飲んだ量などで異なります。
<スケジュール目安>
6:30 茅ヶ崎の釣り船屋に集合(可能なら6:00過ぎ)
    竿などレンタル
7:00 出港
7:30 レクチャーを受けて釣り開始
    時間はたっぷりあるので、自分のペースで休憩しながら楽しみましょう
14:00 釣り終了
14:30 帰港
15:30 飲食店へ移動
    甘鯛を中心とした特別コースを堪能
※船や飲食店の営業時間は変更する可能性があるので、予約時に確認してください。
<オススメの持ち物>
・汚れて、濡れて良い服装(寒さや日焼けの対策はやりすぎなくらいで丁度いいです)
・100円均一で軍手やガーデニンググローブを買っていくと、魚や針で手を傷つけるのを防げます。親指、人差し指、中指を第一関節くらいまで切り取ると細かい作業がしやすい。
・100円均一で先の長いペンチなどを買っていくと、魚が針を飲み込んでしまったときなどに外しやすいです。
・★酔い止めは普段酔いにくい人も必ず飲むようにしましょう。アネロンが特にオススメです。
・タオルがあると、魚をつかんだり、汚れを拭いたりするのに便利です。貸してくれる釣り船屋さんもあるので、予約の際に確認するのがオススメです。
・★船の上で食べ物、飲み物の販売はありません。船に乗っている時間を計算し、予め購入していきましょう。
<その他>
・本プランは必ず魚が釣れることを保証するものではありません。自然が相手であることをご承知下さい。