美味しい魚がいっぱいの千葉県・南房総。
大物が釣れると釣り人たちに人気ですが、今回ご紹介するのは初心者さんにも優しい釣り船。
レンタル&レクチャーが整っているのはもちろん、船長のご家族が運営する食堂で釣りたての魚をさばいてくれるサービスがあるんです。
船も座りやすく椅子が備え付けてあるなど、お子さん連れにも優しいつくり。
ぜひ友達やご家族と遊びに行ってみてください。
南房総の釣り船「松大丸」
お邪魔したのは南房総の釣り船「松大丸(しょうだいまる)」さん。駅からは少し遠く、JR千倉駅からバスで15分ほどかかります。
ドライブにちょうどいい海沿いの道や花畑が近にあるので、できれば車で行くのがオススメ。
ですが午後の釣りプランもあるので、バスを活用してのんびり行くのも問題ありません。
集合時間は午前便だと日の出頃。午後便だとお昼過ぎになります。
予約時に電話で「レンタルしたい」旨を伝えておいたので、船に乗り込むと竿などがすでにセッティング済み。足元には釣れた魚を活かす水槽も置いてありました。 お客さんが揃ったら船が出航。釣りスポットまでは20分ほど。(ターゲットやその日の状況で前後。)
この日のエサはイカとエビ。狙う魚はイサキです。
(色々なプランがあります。その時期ごとに初心者さんに優しいプランを相談されてみてください。)
魚がいそうな深さ(船長から指示あり)で竿を上下に振り、カゴからエビを撒いて周囲の魚を呼び集め、うっかり針を口にした魚を釣り上げます。
文章だけでは何となくしかイメージできないと思いますが、現地でレクチャーをお願いすれば実演しながら教えていただけるので安心。
困ったことがあったら船長に相談すれば都度助けていただけます。
私も最初にひととおりレクチャーしていただき、さっそくチャレンジ。
美しい景観を楽しみながら糸を垂らします。
第一投を入れて5分ほど。竿の先端がグググッと海面の方へ引き込まれました。
そして波の揺れと違う間隔で竿が上下に動きます。
「それ魚かかってるよ!糸をゆっくり巻いてみて。」
船長に言われて慎重に糸を巻き上げます。なかなか重い。
そうして釣り上げたのは、
大きな「ウマヅラハギ」。
青緑のヒレに大きな瞳、おちょぼ口が何だかかわいい。
上品な白身はお刺身や煮付けにオススメだそう。
本命のイサキではありませんが、釣りごたえもあり美味しい魚で嬉しい♪
幸先のよいスタートにテンションが上がり、その後も糸を垂らします。
しかしその後1時間ほどは反応なし。
ボーッと海を見つめてのリラックスタイムとなりました。
暖かい季節は海を見ながらお酒を飲む…なんて過ごし方もオススメ。
若干眠気が襲ってきたところで、急に竿がグイッと下へ引っ張られます。
そしてまた波と違う上下の揺れ。魚がかかった模様。
ゆっくり糸を引き上げて行くと、
今度は本命のイサキでした。
イサキの群れに当たったようで、その後は定期的に元気なイサキが釣れてくれます。
なかにはイサキとウマヅラハギのダブルHITなんてシーンも。
気付けば足元の水槽はお魚でいっぱい。
まだ釣り時間は残されていましたが、これ以上は家に持ち帰っても食べきれなそうなので、他のお客さんと相談して早めに港へ戻りました。
釣った魚を料理してくれる「お食事処 松大丸」
釣った魚は全て持ち帰りOK。
ですが、私のオススメは釣った地域で食べること。
(繁忙期の1〜3月は基本NG。松大丸で釣った魚に限る。)
お店の隣には松大丸さんの畑もあり、こちらで採れた野菜をお店で出しているそうです。
私がお邪魔したときは菜花がシーズンで、収穫のシーンから見せていただけました。
店内にはお座敷とテーブル、天井には大漁旗が飾られています。
店長のお母さんはもともと海女だったらしく、当時の写真が飾られていました。
この日はお母さんもお店にいらっしゃり、当時のお話など聞かせていただけて楽しかったです。
そうして少し待っていると、ドーン!と美味しそうな料理が目の前に並びました。
左上が自分で釣ったイサキの姿造り。その他は南房総で釣れた黒ムツの煮付け定食です。
煮付け定食は1,200円で立派なムツが丸一匹、さらに収穫したての菜花でつくったお浸し、ゴマ和えなどが並びます。
通常の定食だけでもごコスパ抜群ですが、ここに追加料金なしで釣った魚の一品が加わり、豪華なmyスペシャル定食に進化!
とっても贅沢なお食事タイムを楽しむことができます。
まずはイサキのお刺身。
釣りたての身は弾力があり、お箸でつまんだだけで針を感じるほどです。
肝心のお味は…
んん〜!しっかりした旨味とほのかな脂がおいしい。
ぷりっと跳ね返すような弾力のある身を噛み締めると、じわじわ旨味が滲み出してきます。
臭みもなく爽やかで、1匹分あっという間に完食してしまいそう。
続いては黒ムツ。
引き締まりながらもしっとりした身は、骨離れもいいです。
表面はしっかりタレが絡んでいますが、中は真っ白でキレイ。
淡白だけれど上品な甘みがある身に濃いめのタレが合って、こちらも美味。
白飯が進んでしまいます。
そして摘みたての菜花。
青臭さやえぐみのない花や茎はお浸しにもゴマ和えにもよく合います。
味の馴染みもよく、作り立ての瑞々しい歯ごたえを残しながらも、しっかりした味わいが絶品でした。
どのお料理も素朴ですが素材の良さもあって非常に美味しかったです。
またサービスで足してくれる釣った魚の1品も加わり、お腹も心もいっぱいになるボリュームでした。
さいごに
今回は千葉・南房総で「初心者さんに優しい船釣り&食堂で釣りたての魚をさばいてもらう」プランを体験してきました。
海水浴やドライブで旅行に訪れた際、ぜひ「自分で釣って食べさせてもらう」新プランもチャレンジしてみてください。
大人だけではもちろん、お子さん連れにもオススメです。
本プランの概要
- <お勧めの時期>
- 年中
- <本プラン全体の予算目安>
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・釣り船:約11,000円(各種レンタル代やエサ代など含む。)
・魚の捌き代:無料。定食など1品頼む必要あり。(1〜3月の繁忙期は基本NG)
※料金などは変更する可能性があるので、予約時に確認してください。
- <本プランのスケジュール目安>
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※お昼スタートのプランもあります。こちらは午前プランの場合。
6:00 港に集合。
6:30 出港
6:50 レクチャー
釣りスタート(各自のペースで休憩などしながら)
11:30 釣り終了
12:00 帰港
12:30 食堂へ移動し、釣った魚の料理をいただく
※食堂は混んでいる場合、時間がかかる可能性があります。
※必ず事前に予約の電話をし、持ち込める時間など調整してください。
- <オススメの持ち物>
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・100円均一で軍手やガーデニンググローブを買っていくと、魚や針で手を傷つけるのを防げます。親指、人差し指、中指を第一関節くらいまで切り取ると細かい作業がしやすい。更に手にフィットする薄手の手袋を中にすると、ニオイがつくのも防げます。
・100円均一で先の長いペンチなどを買っていくと、魚が針を飲み込んでしまったときなどに外しやすいです。
・ウェットティッシュ
・保冷バッグ
・★酔い止めは普段酔いにくい人も必ず飲むようにしましょう。アネロンが特にオススメです。
・タオルがあると、魚をつかんだり、汚れを拭いたりするのに便利です。貸してくれる釣り船屋さんもあるので、予約の際に確認するのがオススメです。
・★船の上で食べ物、飲み物の販売はありません。船に乗っている時間を計算し、予め購入していきましょう。
- <その他>
- ・本プランは必ず魚が釣れることを保証するものではありません。自然が相手であることをご承知下さい。