【千葉・館山】手ぶら・レクチャー付きで釣った魚を「宿の夕飯」で食べさせてもらおう


海水浴や花摘み、歴史観光で人気の千葉県・館山
実は大物をはじめ、さまざまな魚が釣れると釣り人にも人気なのをご存知ですか?

今回はそんな館山で、「手ぶらの初心者にも親切に釣らせてくれる釣り船」「釣った魚を持ち込むと夕飯に出してくれる宿」を体験してきました。

初心者に優しい釣り船「館山釣りセンターくろしお丸」

朝が早いのでそこだけ注意

お邪魔したのは館山駅の隣、JR内房線 那古船形駅から車で5分の釣り船「館山釣りセンター くろしお丸」さん。(駅まで送迎の無料サービス有り)


竿など専門の道具はすべてレンタル(消耗品は購入)が可能なので、動きやすく汚れても大丈夫な服装さえあれば大丈夫。
数に限りはありますが長靴も無料レンタルを用意してくれているので、必要な際は予約時に電話でお願いしておきましょう。

クーラーボックスとタオル、お尻に引くクッションも無料で貸してくれた

釣れた魚を船で保管するクーラーボックスも借りれるので、私が持ち物としてオススメなのは下記3点だけ。すべて100円均一で購入できます。
・ピタピタの手袋&軍手(親・人指し・中指部分を切ったもの)→手が汚れない&傷つかない
・ウェットティッシュ→汚れたときに拭く
・保冷バッグ(クーラーボックスなら更に良い)→釣れた魚を宿まで持っていく
(・できればペンチ→魚が針を飲み込んだときに取りやすい)

集合時間に港に行ったら最初に受付・支払いを済ませ、必要な道具をレンタルして船に乗り込みましょう。

ちなみにくろしお丸さんは女性・中学生以下の割引有り。定価の2割引で釣りを楽しむことができます。

また初心者さんや不慣れな方にはレクチャーも。船長や常連さんが優しく教えてくださいます。

エサの付け方を実践してもらい学ぶ

この日は常連さんが隣について竿の使い方から丁寧に教えてくださり、途中からは船長さんが「もっとこうすると良いよ」など状況に応じてアドバイスをしてくださいました。

今回のターゲットはカワハギ。エサはアサリです。
カワハギは色々な釣り方があるそうですが、まずは基本ということで糸をピンと海底から張った状態と、フワリと緩ませた状態を繰り返す「たるませ」という技を教えていただきました。

糸が張った状態

緩ませた状態。これを繰り返す

エサのついた糸をするする海底に垂らしていき、糸が出なくなったら糸が海底に着いたしるし。
そこで糸が出ないようロックをして竿を上下に揺することで、ふわりふわりとエサが海中で踊るように見せます。

カワハギ釣りはとても繊細で、竿先の微かな振動を見逃さないことがポイント。
ぷるぷるっと違和感を感じたら竿をスッと上に持ち上げて、針をカワハギの口に引っ掛けて釣ります。

文字に書くと簡単そうなのですが、やってみると難しい。
最初はぷるぷるっという間隔がわからず、常連さんに「今震えてたよ!」と言われても「え、本当ですか?」とうやり取りを繰り返しました。

でも何度か繰り返すと、徐々に違和感がわかってきます。

そして数回目、竿先に違和感を感じて竿をスーッと持ち上げると、ズシッと重みを感じました。そして微かでないブルブルッという確かな振動が。

「キター!」と喜んで糸を巻く私。
そうして海面に顔を出したのは…


大本命のカワハギくん!


クリクリの瞳とおちょぼ口がかわいい♡
お腹のあたりもぷっくり膨らんでいて、これは肝もしっかり入ってるかも!

なんとなく感じをつかめたので、常連さんに御礼を言って1人で釣りを続けます。

そしてまたプルプルっと微かな震え。
スッと竿を上げると、またまた重みと確かな震えを感じました。

でもさっきよりも…軽い?

そうして釣り上げたのはこちら。


その名の通り、食べると危険なキタマクラ。
海には食べたり触ったりすると危険な魚もいるので、慣れるまではレクチャーしてもらえる環境がオススメです。

「カワハギ釣りには“エサ取り”だけする、そうした本命以外の魚がいっぱい来ちゃうんだよ」と船長。
確かにその後もキタマクラや他の小魚など本命以外も続々。
でも諦めずに釣り続け、10匹ほどのカワハギをGETすることができました!


ちなみに途中でこんなゲストも。
目を離した隙に逃げてしまったのですが、手乗りサイズのタコも釣れました。

両手に良いサイズのカワハギを持って大満足!

昼頃に釣りを終えて港へ。
持ってきた保冷バッグにカワハギを移し、釣った魚を料理してくれる宿へ向かいます。

釣った魚を料理してくれる宿「きのえ荘」

優しいお父さんが出迎えてくれる

港から車で5分弱にあるのが、釣った魚を夕飯の一品に加えてくれる宿「きのえ荘」さん。(くろしお丸さんに余裕があるときは車で送っていただけます)

清潔感のある客室

お風呂

海近くにあり、海水浴や釣り目当てのお客さんに人気の民宿です。

夕飯の一例:宴会ver.(きのえ荘さん提供)

1泊2食で7,560円とリーズナブルながら、ボリューム満点の料理がウリというきのえ荘さん。

そんな夕飯に、釣った魚を持ち込むと「無料で1品料理して追加してくれる」というのです。
(今回は取材であることを伝えたら、特別に2品料理してくださいました。)


鮮やかな手付きで、先ほどまで元気に泳いでいたカワハギが食材へと変化していきます。
そうして出来上がったのがこちら。


カワハギの姿造りと煮付けです。

カワハギの姿造り

カワハギは身がフグ・肝はあん肝と言われる、高級魚の良さを合体させた嬉しすぎるお魚。
なのですが…今回お刺身にしてくださったカワハギは残念ながら肝なしでした。涙


しかし、その白身は淡白ながら上品な甘みがあって絶品!


釣りたてのプリプリッとした身は弾き返すような弾力があり、噛むほどに旨味を感じます。
肝がないのは残念だけど、これだけでもじゅうぶん美味しい♪

煮付け


こちらの個体には肝がしっかり入っていました!
まずは身から。甘辛いタレが上品な白身をコーティングして相性バツグン。
お米にもお酒にも合うこと間違いなしの一品です。

そしてお楽しみの肝。

濃厚な肝が染みる〜!

タレに負けない濃厚でクリーミーな旨味が口いっぱいに広がります。
釣れ立てだから臭みがなく、後味はしつこくありません。
こちらは日本酒一択!

どんな料理にするかは持ち込んだ魚を見て、お客さんと相談して決めるそう。
こんなに美味しく料理してもらえて無料だなんて嬉しすぎです♪

さいごに

今回は千葉県・館山で「手ぶらレクチャーOKの釣り船&釣った魚を夕飯で食べさせてくれる宿」を体験してきました。

今はだいぶ寒いですが、暖かくなる春休みやそれ以降にいかがでしょう。
海水浴だけでなく、釣りでも館山の海を満喫してみてください。
(時期によってターゲットは変わります。)

本プランの概要

<お勧めの時期>
年中
<本プランでお世話になったお店>
・釣り船:館山釣りセンター くろしお丸
・宿:きのえ荘
<本プラン全体の予算目安>
・釣り船:約10,000円(女性・中学生以下は約9,000円)(各種レンタル代やエサ代など含む。)
・魚の捌き代:0円(宿泊料:1泊2食付で7,560円)
※料金などは変更する可能性があるので、予約時に確認してください。
<本プランのスケジュール目安>
6:00 港に集合。レンタルなど準備
6:30  出港
    レクチャー
7:00  釣りスタート(各自のペースで休憩などしながら)
12:00 釣り終了
12:30 帰港
15:00 きのえ荘にチェックイン
    夕飯で釣った魚を捌いてもらって食べる
<オススメの持ち物>
・100円均一で軍手やガーデニンググローブを買っていくと、魚や針で手を傷つけるのを防げます。親指、人差し指、中指を第一関節くらいまで切り取ると細かい作業がしやすい。更に手にフィットする薄手の手袋を中にすると、ニオイがつくのも防げます。
・100円均一で先の長いペンチなどを買っていくと、魚が針を飲み込んでしまったときなどに外しやすいです。
・ウェットティッシュ
・保冷バッグ
・★酔い止めは普段酔いにくい人も必ず飲むようにしましょう。アネロンが特にオススメです。
・タオルがあると、魚をつかんだり、汚れを拭いたりするのに便利です。貸してくれる釣り船屋さんもあるので、予約の際に確認するのがオススメです。
・★船の上で食べ物、飲み物の販売はありません。船に乗っている時間を計算し、予め購入していきましょう。
<その他>
・本プランは必ず魚が釣れることを保証するものではありません。自然が相手であることをご承知下さい。